“前世”や“輪廻転生”と聞くと、一般的には一つの“同じ魂(自分)”が違う肉体を得てぐるぐると別の人生を繰り返していくようなイメージがあると思います。
しかし、それは正しいイメージではないのです。
魂はどこからやってくるのかでもお話したとおり、魂には肉体に生まれる前の根源となる場所があり、そこには沢山の魂が他者との境界なくごちゃ混ぜになって溜まっています。
肉体を失うとまたそこに戻っていき、肉体を得るとそこから離れて生まれてきます。
正確に言うと、分かれて見える魂でも見えない細い糸で全部繋がっているのです。
魂の根源を掌とするならば、親指がAさん、人指し指がBさん、中指がCさん……といったような具合でしょうか。
人間として見えているのは指先だけで、「親指(A)」「人差し指(B)」「中指(C)」という区別はあるけれども、根幹(掌)はずっと繋がっている=“同じもの”なのです。
ですので、前世を見に行ったときに見える前世というのは、「Aさんの前世は〇〇と△△と□□ですよ」と決まっているのではなくて、そのときのAさんにとって思い出すと良い前世・体験すると良い前世がピックアップされて現れてきます。
本屋で本を選ぶのと同じように、Aさんが見ることの出来る前世はBさん、Cさんにだって見ることは理論上可能です。
ただ前世の数というのは膨大ですし、人間には個性や相性があり、更に持って生まれる目的もそれぞれ違うので被ることは滅多にないと思われますが……
でも、例えば「私の前世は坂本龍馬です」という人が複数人いたとしても、それは誰かが嘘を吐いているわけではなく、皆が「坂本龍馬」になり得るのです。
説明を読んでも良くわからないかもしれませんが、“前世は決まったものがあるのではなく、魂は全て繋がっている”ということだけざっくりと頭に入れておいて頂けるとありがたいです。